額縁百科
PART 2 縁の形状と名称
2.断面寸法取名称
額縁全体ではなく、縁(モールディング)そのもののサイズの呼称です。
〈 巾=Width 〉
見付寸法(みつけ寸法)。見え巾、縁巾とも呼ばれ、観賞者から正面に見える部分です。寸法はデッサン縁では10ミリから50ミリぐらいが一般です。油絵用になると更に広くなり30ミリから100ミリぐらいが一般的になります。
〈 高さ=Height 〉
見込寸法(みこみ寸法)。額の厚みです。鑑賞者からは側面になります。実際の寸法は千差万別ですが、最低でも10ミリ以上。スロープタイプの場合は50ミリ前後になります。また和額の押し絵や水引工芸等用の場合は100ミリを超えることもあります。
〈 深み=Rabbet Dept 〉
深み寸法又はカカリ下寸法。通常、ガラス又はアクリル、対象物、マットボード、裏板が入ります。つまり最低でも6〜7ミリ必要ですが、通常10ミリから20ミリぐらい。和額、油絵額では当然更に深くなります。
〈 カカリ=Rabbet Width 〉
シャクリ巾とも。通常5〜10ミリ。ガラス等がひっかかる部分です。
〈 下端寸法 〉
「巾-カカリ=下端寸法」です。また、額縁の外寸法からこのサイズの倍数を引いたものが額縁の内寸(実寸)となります。
※〈 〉で囲まれた以外の太字の名称は、私どもの業界で旧くから使われている呼称です。